見た目だけを重視しすぎるあまり「情報へのアクセスのしやすさ」がおろそかになったり、お客様から頂いた商品やサービスの情報を並べるだけで「強いメッセージ」が入っていないプロモーションツール。
わたしたちはこれを「デザイン損失」と呼んでいます。
「なぜ、デザインが大切なのか?」でも触れた通り、人がひとつひとつの情報に目を向けるのはほんの一瞬、0.2秒程度と言われています。
この一瞬で興味を持たせることが、チャンスをつかむためには何よりも大切。
たった一度、ほんの一瞬のチャンスに、一目で伝わらないものを見せるのは、大きな機会損失なのです。
自分の働いている会社に対しては、謙遜も相まってつい厳しくなってしまいがちです。商品が古くさい、パンフレットもWebもダサい……。
とくに、先行企業を追いかける企業の社員は、先行企業の制作物を見て「うちもあんなふうにしたいけど、無理だろうな」と思っていることが多いものです。
社員自身が「微妙だな」と思いながら営業するのは大きな損失だと思いませんか?
デザインを活用すると、そんな社員の方々に「外から見ればとても素敵な会社だよ。」ということが伝わります。
自分の会社の良さを再発見でき、また周りからの評判が変わることで自信もついて、モチベーションが高まるのです。
伝えるべきことが入っていない。また、入っていてもお客様の心に響くような表現になっていない。そういったプロモーションツールはとても多く、多くの損失を生んでいます。
例えば製品パンフレット。見込み顧客がパンフレットを見てくれるチャンスは数秒。この数秒の小さな接点が、大きなチャンスになることはたくさんあります。
もしかしたらこれ1回きりかも、次回は数年後かもしれないチャンスで、お客様の目に留まらず通り過ぎられてしまったら、本来は大きく膨らんでいた仕事を逃すことになってしまいます。
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営業マンに優良顧客との出会いを聞くと、「たまたまなんです」と答えることが本当に多いです。この”たまたま”を拾えるかどうかは、貴社が見せている表現に大きく影響されるのです。
一般的には、ヴィジュアルは、その製品やサービスに求められるイメージや目的に合わせてつくっていく必要があります。求められるイメージを考えることは難しい、分かりにくい、綺麗なら何でもいいと思ってしまうところに、大きな落とし穴があります。
とにかく安く済ませたい!と情報だけ羅列した資料を配布することはチャンスを潰して回っているも同然です。
例えば1万円でパンフレットが作れても、それでチャンスが拾えなければ1万円の損です。パンフレットを作るのに10万円かかったとしても、それで取引が決まればそっちの方がおトクですよね。
デザイン活用が上手なお客様は、このような考え方をされているのです。
特にチェーン展開をしている場合やシリーズ商品など、拡大を始めた早期にデザインを統一しておけば、拡がっていく時に全体のパワーが強くなります。しかし、ある程度大きくなってから統一しようとすると、これまでその場その場でかけてきたデザイン費や制作費などが無駄になってしまいます。
シリーズ商品などで、ひとつひとつは魅力的なのに、同じシリーズに見えない商品を見かけることがあります。これはとても勿体ないこと。関連性・踏襲性をつけていくと商品力は3倍になります。